ある日突然、住宅からの化学物質に苦しむ人たち
家族は寝ている間も休みなく家の空気を吸って生活をしています。
呼吸をすれば、家の空気は家族のカラダを通っていきます。
ある日突然、住宅からの化学物質に苦しむ人たち≪映像あり≫
≪目次≫
1.化学物質過敏症を知らないで生活をしています
住宅建材に含まれる化学物資によって健康被害が相次いで国会でも問題となり、2003年に建築基準法が改正されました。しかし今もなお、家を買ってから建物建材の化学物質による健康被害が続いています。
シックハウス症候群や化学物質過敏症と呼ばれていますが、10人にひとりの割合で化学物質過敏症だとも言われています。化学物質過敏症について、ほとんどの人は気づかないままカラダと心にストレスを受けて生活をしています。
日々、微量の化学物質を吸い続けていくと、
花粉症と同じように、ある日突然、、、化学物資過敏症になります。
愛媛県には診断する病院も治療する施設も有りませんので、症状だけをみて精神病と判断されたりして心療内科に通って精神剤を投与されたりしています。
≪松山市役所HP≫
その生活について、下の画像をクリックして放送映像を見てみてください。
2.住宅建材の化学物質で保育園の園児が健康被害
大阪に出来た新築の保育園に入園する園児が、子供頭痛や、発熱、喉の痛み、気分が悪くなったりして健康被害が相次ぎました。
炭を入れたり、空気清浄機を大量に導入しても、化学物資濃度は下がりませんでした。
バームアウトという手法で部屋の温度を上げて化学物資を建材から出そうとしましたが、ある化学物資濃度は下がっても別の化学物資濃度が上昇して対策が出来ませんでした。
化学物資濃度は床上が濃いことが判り、保育室の床の高さを上げる造作工事を行いましたが健康被害は止まらず、子供たちの症状は緩和されませんでした。
健康被害に遭った子供は大人になっていますが、化学物質過敏症の症状は治らず、小学校へ通えない子供もいます。
東京都などが保育園の開園許可を出す条件に床上60cm・90cmの化学物資濃度を測定して基準値以下でないと開園許可を出さないのは、このような背景があります。しかし、多くの自治体では化学物資濃度を測定して開園許可を出す条件にしていません。
3.化学物質過敏症とは
2009年に正式病名となった病気なのでご存知ない方が多くいます。
ぜん息、アレルギー、アドピー、倦怠感などの症状が出ますが、、、人によって化学物質の反応は様々です。化学物質過敏症がひどくなっていくと、生活困難な状態になります。
現れる症状は、目、鼻、皮膚、のど呼吸器、精神神経系に現れてきます。
2018年に厚生労働省の科学研究成果として、「科学的根拠に基づくシックハウス症候群に関する 相談マニュアル(改訂新版) が発表されています。
この時の調査に用いられたアンケート項目は、以下の12項目です。
≪化学物質過敏症:12項目のアンケート調査内容≫
最近3か月 次のような症状はありましたか?
1.とても疲れる
2.頭が重い
3.頭が痛い
4.はきけめまいがする
5.物事に集中できない
6.目がかゆい・あつい・チクチクする
7.鼻水・鼻詰まり・花がムズムズする
8.声がかすれる
9.せきがでる
10.顔が乾燥して赤くなる
11.頭や耳がかさつく、かゆい
12.手が乾燥する・かゆい・赤くなる
化学物質が原因で健康被害が起きていると判っていない人の方が多いかと思います。
10人にひとりが、化学物質過敏症による症状があると言われています。
症状が酷くなってきますと、うつ病を同じ症状になって精神病と勘違いされて、心療内科へ行かれていらっしゃいます方もいます。段々と免疫力が弱くなって電磁波障害となった方も見て来ました。
4.現在の住宅は大丈夫なのか
厚生労働省が住宅の空気で健康被害が出ると指定する化学物質13物質のうち、建築基準法では1物質のホルムアルデヒドだけしか規制できていません。指定物質の1物質は、発がん物質であるため製造中止になりました。
13物質が体に与える影響は、神経系、卵巣・精巣への影響が書かれています。 普通に見ると、子供の発達障害や多動性などへの因果関係が無いとは言えません。
化学物質過敏症は10人にひとり、授業中に歩き回る子供も10人にひとり。街中に心療内科は増え続けていますが、化学物質過敏症の人は症状だけで精神病と判断されて心療内科や精神病院に通われている方は多くいます。街中に心療内科の数が多くなっていることから、誰でも分かることだと思います。
子供が大人になって、赤ちゃんを産むときに影響や遺伝子への影響、DNAが傷ついて隔世代の遺伝への影響が出ないかも心配事項になります。 厚生労働省は国民の健康を守る省庁であるため警告を続けていますが、製品に関する規制は経済産業省、建築物の規制を実施するのは国土交通省であるため複雑になっています。そのため、米国やEUの法的規制の足元にも及ばない無法地帯になったままです。 あくまでもガイドラインであって、法的規制が出来ません。ため役所間の権限の垣根があり法的規制になっていません。 建築基準法では建材などから出た化学物質を薄めること前提にして、部屋の空気量分を2時間に1回出す計算上の換気装置を付ければ良いという考えです。対流計算などしていませんから、化学物質が部屋から均一に抜けることは有りません。化学物質が渦を巻いた場所が発生するなどして化学物質濃度の高い場所が発生します。 今の日本の家は空気を抜かないと危険な家がほぼすべてと言うことに変わりありませんが、24時間換気の換気扇付けていても安全な空気だとは言い難いのです。
ご説明をしました建築基準法による化学物質の法的対応は、フォルムアルテヒド1品目の規制と、換気扇で化学物質濃度を下げる努力であって、2003年のシックハウス法の法律制定から法律は変わっていません。
一般住宅では健康被害が住宅による化学物質だと立証するのは難しく、マンションなどの複数世帯が住む集合住宅に限って集団で裁判をしているのが現状です。
住宅会社は換気扇を付けていれば良いという法律が出来てしまっていますから、法律を守っていますから、被害者の泣き寝入り状態です。
化学物質過敏症になって住宅会社を訴えても、住宅会社は法律義務を守って家を建てているので、被害に遭われた方が法的手段で裁判をしても敗訴しています。
今もなお全国各地で、「シックハウスの訴訟」や、「化学物質過敏症の訴訟」が起きているのが今の現状です。
5.住宅の営業は知っています
いまなお健康被害が相次いでいても、住宅業界はこの問題を封印して積極的に説明を行っていないのが現状です。
化学物質の臭いを「新築の良い臭いですねー!」と言って、国民を騙してきました。
住宅の営業は知っているはずです。朝にはモデルハウスの窓を開けて科学物質の空気を抜くことが業務になっていて、夏場の昼過ぎには換気が追いつかず化学物質の臭いに戻っています。賃貸仲介の営業はお客様が内覧に来る時間の30分前に行って窓を開けて化学物質のスッパイ臭いがしないよう窓を開けて換気をしてご案内をしています。
住宅会社は化学物質濃度の高い石油化学製品の安い建材を多く使い、健康被害が出ても「今まで家を売ってきたけど、そのようなことはない」と言い切ります。
診断する病院がないから適当なことを言っている訳で、住宅の建築に関わる人が蓄膿症などの耳鼻咽喉系のトラブルが多いということを知っているはずです。
新築の臭いが消えても、50年経過した家でも化学物質の濃度は健康被害が出る基準を下回っていないという調査結果も出ています。
住宅会社は国の法律(建築基準法)を守って家を建てている。国が認めたフォースターマーク(F★★★★)の建材を使って建てていると言って説明をしてくるでしょう。言われていることは法的に正しいのですが、わずか1物質の化学物質を規制したマークを付けて他の化学物質は使い放題の建材マークが健康に安全ではないのです。 毎年、2000種類を超える新たな化学物質が出ており、日本では調査をせずに使わせているという大きな問題があります。米国やEUは化学物質を検査しないと使えないのです。 米国やヨーロッパ諸国は、予防的法的規制がありますので健康に疑わしい事例が出た時には使用中止を行いますが、日本では原因が特定されないと法的規制を行いません。この温度差があるため健康被害が相次いでいます。
6.住宅業界の間違った用語解説
無垢とは混じり気がないという意味ですが、住宅業界の用語では違うようです。
ワックス塗装したフローリング材を〝無垢〟と言って説明しているのが住宅業界です。
無垢という言葉の意味は〝混じり気のない〟という意味ですが、木材をチップにしてボンドで固めて表面だけを木材に見立てたフローリング材以外を無垢と呼んでいます。
石油化学製品のワックスや、塗装をしているフローリングであっても、木くずを固めた合板材以外のフローリングは、木であれば〝無垢〟と呼んでいます。
薄っぺらい板で表面だけを木に見せて、その板をボンドで固めた合板材の上にボンドで止めています。なので、床からの化学物質の濃度は高くなり健康被害が出ます。
フローリング材のワックス塗装は、床の低い場所にいる赤ちゃんが吸う化学物質です。一番化学物質の濃度が高い場所になりますので床材には健康配慮が必要です。
7.芳香剤・消臭剤という加害者
匂いがしない化学物質の消臭剤や芳香剤が出ています。消臭剤や芳香剤は化学物質を部屋に気化させて臭いを消しています。消臭剤メーカーは〝●●化学〟という社名でしたが、化学物質が不都合なのか社名から〝化学〟という名を一斉に消しました。
消臭剤市場は500億円とも言われていますが、法的な規制対象外で自主規制です。
化学物質を住宅に気化させて臭いを消しています。香害という健康被害が出ていますが法的な規制対象外ですから説明義務もないまま放置されています。
化学物質過敏症で、〝香害〟という健康被害も出ています。洗剤や柔軟剤に含まれる化学物質の香料で学校に通えない人がいます。
家族の健康のために家に消臭剤や芳香剤を置かないことをおススメします。
松山市役所 「わがまちメール 香料自粛の周知」のページ
≪ご参考URL≫
厚生労働省 シックハウス対策のページ
松山市役所 シックハウス症候群及び化学物質過敏症のページ
北海道テレビで放送されたニュース動画です
HTB北海道テレビで放送されたニュース動画です
頭痛と吐き気で一歩も動けない…化学物質過敏症「一緒に働ける場所を」
≪記事執筆者≫
コージーベース株式会社
代表取締役 松本好司
松山市生まれ。富士通に在職中は社長表彰をはじめ26年間で28回の経営表彰を授与。
その後、広島県庁の特別職として経営企画アドバイザー、国の研究機関のプロジェクトマネジメントアドバイザー、公立大学の経営大学院(MBA)の新設などの公的職務を歴任。
その後、建築学科がある学校法人の顧問、専門委員などに就任し、科学的知見をもって健康で安心な保育園の設置アドバイザー、健康自然素材の健康住宅の事業を行っています。
愛媛県で新築注文住宅をご検討の方、漆喰と無垢の家についてお知りになりたい方は、いつでもお気軽にお電話ください。約2時間あれば、簡単に一通りのご説明は出来ます。
資料請求もホームページから承っております。
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